妹A ~5人兄弟+1~


「ほら、行くぞ!」



台所で牛乳を飲んでいた空に駿が慌ただしく声をかける。



「は~い。今行く」



ゴクリと飲み干すと、いつもよりぼんやりとしている優をチラッと見た。



「行って来まーす」



おそらく空の存在に気付いていないだろう、その顔に控えめに言った。



(おかしい…)



何かを感じつつも、声はかけなかった。




「早くしろって!」



ちょっと苛立った駿の声が外からした。



「お待たせ」



大して急ぐ素振りも見せず、空がゆっくり車に乗り込む。



「お前さぁ…、オレが急いでるの知ってんだろ?ちょっとは急げよ」



アクセルを踏みながら呆れたように言う。



「急いては事を仕損じるって言うでしょ?」



空はすまして前を向いた。