「駿にぃ、まだいたの?学校、間に合う?」
「あーっ!!ヤベッ!マズイ。遅刻だよ。優にぃ、詳しくは帰ってから聞く。…あっ、今日はゆっくりしろよ」
急いで食器を流し台に置き、トイレに駆け込んで行く。
声をかけたのは最後に起きて来た空だった。
「駿にぃ、オレも遅刻しそうでさぁ。頼むから途中まで乗っけてくんない?」
トイレのドア越しに困った声を出す。
どうやらそれが目的のようだ。
「すぐ出るぞ!」
中から駿が叫ぶ。
「よっしゃあ。アッシー、ゲット♪」
持っていたチャリの鍵を玄関の下駄箱の上にヒョイと投げた。

