「寝てないの?」
「えっ?」
優の目がやっと開いた。
「すごいクマが出来てる。仕事?」
心配そうに眉をしかめて駿が聞く。
「いや…」
視線を合わさずに口ごもる。
「休みはいつも釣りに行ってたのに、今日は行かなかったの?」
明らかにいつもと様子が違う事に駿は不安を感じた。
「う…ん」
歯切れが悪いのはよくある事だが、何かが違う事は長年一緒にいれば空気で分かる。
「どうしたの?変だよ。何かあった?」
いつも動じない優のこんな疲れた表情は初めてだ。
「いや、何もない」
駿はじっと優の顔を見る。
「言ってくれよ」
何とか少しでも言わせて、辛い気持ちを軽くさせたかった。
駿は、優の悪い所は我慢して溜め込む事だと思っている。

