―時間の足音―
「あれ?優にぃ、今日休みでしょ?」
眠そうな顔で台所に入って来た優に、朝食の味噌汁をすすりながら駿が言った。
「あっ、朋、この大根の味噌汁旨いね。シャキシャキしてる」
今度は流し台で片付けている朋を振り返って言う。
駿はみんなに声をかけないと気が済まない。
「そう?ありがとう。その葉っぱ、大根の葉っぱなんだよ。給料日前だからさ、味噌汁と漬け物だけでごめんね」
申し訳なさそうに言う。
「もう少し、出そうか?」
「いいよ。みんないくらでも食べるからキリが無いんだよ。オレ、今日お迎えのバスに乗るから先行くわ。食器はつけておいてよ」
そう言うとバタバタと出掛けて行く。
駿は改めて目の前に座った優を見た。

