駅前の店は少しずつ動き始めていた。 パン屋からは甘い、いい匂いが漂って来るし、カフェからのコーヒーの香りは興奮した脳細胞を落ち着かせて行くようだった。 あれから、2人は一言も口をきいていない。 ただ、スバルの左手はしっかりつかさの右手を握って、離さない。 そしてそのまま通りを抜け、駅を越えて歩いて行く。 「学校は?」 学校とは違う方向へ歩くスバルに、ようやくつかさが口を開いた。