妹A ~5人兄弟+1~

「ヤバい顔しちゃってさ…」



実は、空は優とつかさが話をしている時からずっと見ていた。



もちろん会話までは聞き取れなかったが、優が嬉しそうにしている事だけは分かった。



そして、その後の急な落胆ぶりが不審で仕方ない。



「何だったんだろ?」



床を見てみても、何も見つからない。



「何が…」



優が消えた奥の扉をじっと見つめた。



「まっ、それにしても若い彼女だよな。あれじゃ、まるで妹だろ?上手くやっちゃって」



何も知るよしのない空は、優が女の子と親しげだった事を嬉しく思っていた。



「今まで浮いた噂なんてなかったもんな。でも…さっきの、気になるな…」



空は何か胸騒ぎを感じていた。