「どうしたんだよ」 優の肩越しに誰かが声をかけて来た。 「ほら、この間出たばっかのゲーム雑誌、あれ売り切れ?買い忘れちゃってたんだよね。在庫ない?」 そこらをキョロキョロ見回しながら優に近付いて来る。 「空か…」 優は慌ててつかさの生徒証をポケットに入れた。 「何?今、何、隠した?」 「隠してないよ。…あの雑誌だろ?ちょっと待ってろ。見て来てやるから」 「頼みます!店長!」 空は顔の前で両手を合わせて目をつぶる。 優は仕方ないなぁという顔で奥に消えた。