―時が…動く―




「こんにちは!」



つかさが見覚えのある優しい背中に声をかけた。



「あっ、こんにちは」



下がった目尻が自分を無条件で受け入れてくれる。



「ちょっとぶりです」



つかさがはにかみながら言う。



「元気そうで良かった。待ってたんですよ」



しゃがんでいた優が立ち上がった。



「ほんとに?」



目が一回り大きく見開く。



「帰り?」



「はい。明日で終わりなんです。あっ、お金…持って来ました」



つかさは鞄から可愛らしい封筒を取り出すと優に渡した。



「…ありがとうございました」



軽くお辞儀する。



「いつでも良かったのに。…ありがとう。確かに受け取りました。今レシート持ってくるから、ちょっと待ってて」



優は微笑むとレジに向かった。