妹A ~5人兄弟+1~

「まだ」



「まだ話してないの!?」



朋の体が引いた。



「2人の気持ちを確かめ合った段階」



さっきより声に元気がなくなる。



「何それ?じゃあ、まだオレに決意表明しただけ?」



「上手い事言うねぇ」



駿はビールの缶を両手で覆うと、じっと1点を見つめて喋り出した。



「…相手は17歳。オレのクラスの生徒。実は別れようとしたんだけど、出来なかった。どうしても彼女が欲しい。一生、一緒にいたい」



朋は黙って聞いている。



「オレは…1番欲しい物を掴みたい。だから、今、それを掴む為に握っている物を離せと言われたら、迷わず離す」



駿の言葉に朋は何も言えない。



「だから…学校を辞める。でも心配すんな。知り合いに頼んで塾の講師の仕事も見つけたから。プータローにはならない」