駿は遠くを見つめていた。
「理彩…」
「何?」
屈託のない笑顔が胸を突く。
「…大事な話がある」
思い切ったように駿が切り出した。
理彩の顔が一気に曇る。
「何?悪い話だったら聞きたくないから。聞かないからね」
「聞いて欲しい…」
「駿、おかしい。イヤな話なら絶対聞かない!何で急にそんな話するの?」
駿の表情だけで言いたい事が分かった。
「ずっと悩んでた。悩んで、悩んで、悩んで…」
苦しそうにひとこと、ひとことを吐き出す。
「やめて!今日は久しぶりのデートでしょ?そうよね?デートよね?展開が急過ぎて、何か付いて行けないよ…」
理彩は全身で警戒していた。

