今夜もカラオケで、オールをすることになった

今日のメンバーは、3年と1年が入り乱れている

大人数だ

全部で何人いるかわからねえけど…多すぎて面倒くさい

もうすこし、ここで過ごしたら家に帰りたい

一人になりたい

ほっと一息つきたいんだ

あいつらの、ツマラナイ感情に付き合ってるのがかったるい

俺はトイレから戻ってくると、男たちがカラオケ店の隅でどこかに電話しているのが見えた

何やってんだ?

『明日、少し早めに学校に来い。話がある。断るなよ? 断ったら、菅原が痛い目を見る。教室、見ただろ? あれはまだ序の口だよ。もっと酷いことをする。それが嫌なら、菅原に気づかれないように、早く学校に来い』

トールの声が曲の合間から、聞こえてきた

あ? どこに電話してんだよ

俺はトールの耳にある携帯を見る

もしかして…俺の?

俺の携帯でどこに電話してんだよ

俺は大股で、トールたちの集団に近づく

「何やってんだよ」

俺の声に、トールたちが背筋を伸ばして振り返った

「あ…えっと」

「俺の携帯で、どこに電話してんだよっ」

俺はトールから携帯を奪うと、履歴を調べた

は? 瑞那に電話したのか?