「刀というものは、人によって強くも弱くもなるんだよ。
父上がどれだけ研ごうとも持ち主によっては弱くもなる。
春、もう刀は新時代にはいらないのだよ?」
自分で言ってて悲しくなる。
廃刀令などなければ。
新時代など始まらなければ。
僕は…。

(父上ー?)
僕の顔を覗き込み、小さな手が僕の頬に触れた。