“あ゛ーーーーーーっもう!!

もー無理!!そっちに行かせるからなっ!いいなっ!?”




少し余裕があるのではないかと思うほど、いつものブラスカさんの口調だったが


次の瞬間、骨の折れる様な、グキャッという音が聞こえ


後はもう、何の音もしなくなった。





暫しの無音。



何が起きたかと思うより先に、物音に集中する。



そして、幽かに聞こえて来た怪しげな音に、心臓が大きく波打った。



「あ…空澄…!!なんか来るぞ!おいっ!!」



隣に居た空澄を見ると、口元に笑みを湛えて、目を閉じている。



「おいっ!!作戦は!?ちゃんと考えてるんだろうな!!」



焦る俺の咆哮を、コイツは大きなため息で受け止めた。



そして、ゆっくりとその目を開く。






「やれやれ。じゃあ、いっちょやりますか。



ガンノードちゃんと一緒に



科学の実験を、ね」