戦場駆け征く

自分が生きれば相手は死ぬ
相手が生きれば自分は死ぬ
戦場はそれが究極の掟だ。

『俺は、人を殺した』

肉を切り裂く感触。吹き出る赤い命。胸を斬られて倒れ込んだ一つの命。

『死に際に、そいつは…妻かな、娘かな。名前を呼んでいたんだ』


何度も。

まるでその人がそこに居るかのように、芋虫の様に手を伸ばしてはその手を血溜まりに沈める事を動かなくなるまで繰り返した。