5時間目が終わると、留美はすぐ、教室からいなくなった。

ひそひそとした、話し声がしだした。

留美の友達は必死で、聞き取り調査まがいのことをしている。


「なーんか嫌な雰囲気になってるねえー、Dクラス」


マリナと蓮華と私は、Dクラスの入り口付近に集まっていた。


「あのねマリナ、実はね」

「知ってる、知ってる。朝歌マリナの情報網、なめちゃダメですぜい、だんな」

「はいはい、あーさかまーりなのぉじょーうほーもーね」

「……なんか怒ってる?危?」

「別に?」


そこに蓮華が口を挟む。


「危って良い奴だから、留美に同情してるんだよ」

「ふーん?」


‥何だろう、マリナ、そのはてなマークは。

私って‥そんなに信頼ないのだろうか。


「っていうか、マリナ、Cクラスは理科でしょ?移動しなくていいの?」

「あ、そういえば!!アリガトっ蓮華っ。じゃーねー」


ばたばたと走っていった。