「久しいですね吟珥、元気そうで何よりです」 「姫様もお元気そうで」 この庭から出なければ歳はとらない。 風が吹き、花も散るが時が止まっているから花は絶えない。 「彼の人とは出逢えましたか?」 躊躇いがちに聞いてくる。 「……はい」 架鶴帆。 いや、桜か。 「良かった」 微笑む少女は美しい。