姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「姫、早速行きましょう!俺たちの屋敷に帰るために。あなたの望みを叶えるためにも」


「おや、頼もしいことで。クロスはやはりそうでなくては。――ロード、あなたはどうしますか」


クロスに続き、姫も立ち上がる。残るはロードと二人して彼を見たわけだが。


「俺はもう少しここに残る。話を聞きたいんでな、この御仁から。なかなかに興味深い」


「んな、お前なぁ。俺が張り切ってんのに。つうか、お前だって姫守りたいとか思わねえのかよ」



「守るのは君だけで大丈夫だと判断した。言っておくが、君を信じているわけではないぞ。断じて。

ビルディは自分の身は自分で守れる部類だ。だからこそ、君みたいな奴でも事足りると判断し、それに」


ロードの目が姫に移る。何か言いたげだったが呑み込み。