「クロスみたく混乱していないあたりは、さすがと言うべきでしょうか。よくこの世界に馴染んでいる」
「馴染んだわけじゃない。ただ場所が合っていただけの話だ。混乱はしたが、そこの御仁に助けられてな」
ロードが見たのはお茶会の主催者。主催者に至っては特に何もしてないがねぇと笑みを浮かべている。
「まあ、俺自身まだこんな世界を信じているわけではない。夢なら覚めるまで過ごすし、もしもこれが現実だったとしても」
ロードの目が、姫にぶつかり。
「君がいるならば、別に構わない」
虚偽無い真実をその目が語っていた。
それを見たクロスがむっとするも、姫は変わらない笑顔。
「ご安心を。これは夢です。現実に帰る夢。夢から覚めたときはまた三人仲良く、あの屋敷で過ごしましょうね」


