しくしくとして、ウサ耳が垂れまくる。
「俺だって……俺だって……好きでなったわけじゃ……」
「クロスー、泣かないで下さいな。シャレにならないぐらい可愛いです」
よしよしとウサ耳を撫でる姫、目線はロードにおいて。
「会えて嬉しいですよ、ロード」
「君はよく臆面もなくそんなことが言えるな……」
「本心です。私はロードには嘘をつけないものでして。会えて嬉しい。会えなくて寂しかった」
「俺を遊び道具に使うのはやめてもらおうか。遊ぶなら、そこのウサ耳にしろ。単純バカだから上手い具合に引っかかる」
「夢の世界でもあなたがあなたらしくて嬉しいですよ。――ほらほら、クロス。あんまり泣いていると、ほっぺからウサギのヒゲがはえてきちゃいますよ」
「はっ、マジですか!」


