姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「だからお前は学習能力ないのかよっ、姫に当たるからやめろ!」


「ふん、学習能力?君がそんな言葉を使うとは、全くもって説得力がないな。犬が拾い食いをやめろと言っているものだぞ。

第一、ビルディに当てるか。当たるはずがない、俺の全殺意は君にだけに向いている。一点集中だ。俺の殺意に寸分の狂いもない」


「長々と言ってるけど、お前それっ、あからさまに殺害予告だからな!ったく、冗談は洋服だけにしとけよ。なんだそのタキシード。結婚式でもすんの――どわ!」


三本目、投げられたのはナイフだった。ケーキに突き刺さるそれ。徐々に殺傷能力が上がっていくのは、ロードの殺意が上がっているからだろう。


「正に君は学習能力がないな。因みに言っておくが、俺とて好きでこんな格好をしているわけではない」


「シルクハットまで被った奴が何を言うかっ」