姫様とウサ耳はえた金髪童顔



そんなに美味いのかとクロスも一口。毒がないかと舌の上で液体を踊らせる前に――少し違和感を覚えた。


美味しい。美味しすぎて、毒云々はないと味だけで判断してしまう。


違和感とは、既視感。どこかで飲んだようなと思っていれば。


「お尋ねしてもよろしいでしょうか。あなたは、何の役柄ですか」


姫が主催者に質問した。

もてなしはしないが、無碍にはしないとは本当らしく、主催者は姫が質問するなりに答える。


「役柄……さてねぇ。私に役柄はないんですよ。お姫様」


姫という重鎮相手と分かったなりに、主催者はそれらしい口をきいた。もしくはアリスという主役に対しての礼儀か。


少し癖ある敬語でも、この主催者ならば許せてしまう口調だ。