白猫の前にあった魚クッキーを皿ごと主催者が取った。
もとから猫に言葉が通じるわけないと分かっていたからの行為。こっちで食べなと、主催者が皿を地の上に置いた。
ミーが魚クッキーに釣られてテーブルから地面に飛び移る。覚えておけよと主催者は、たち位置を守っている猫を撫でて。
「さて、客人。いつまで立っている気だい?自分が行くべき道を進むなら通すし、ここを一時の休憩とするなら勝手に座れ。もてなしはしないが、無碍にもしないよ」
声をかけられた二人。
クロスに至っては、まだ主催者を信用できずにいたが。
「ああ、これは失礼しました。てっきり別の方がいるとばかり……。はじめまして、私はビルディと申します。こちらの世界ではアリスの役名を頂きました」
敬意あるほど丁寧な挨拶をした姫に、たまらずクロスは叱咤しそうになった。


