「お手しろ、マンナカ」
また銅像になったマンナカ。ふて寝をされているみたいだった。
「あったまわりいなぁ、こいつ」
「君ほどじゃないだろう。どこの犬とも知らない獣にいきなりお手を要求するとは驚いた」
「犬なんだから、お手ぐらいするだろう。バカだなぁ、こいつ」
「クロス、はい」
「え……はい」
姫が手を出してきたので、クロスが思わずその手にタッチしたわけだが。
「お手」
「…………」
屈辱的な気分だ。
姫だからまあ許せるから何も言わないが、あまり笑えない。
「クロス、マンナカもそんな気持ちなのですよ」
「は?犬ですよ、こいつは」
「犬でもきちんとプライドがあり、自分で決めたルールがある。マンナカが己で決めたルールは、自身の存在を誉れ高いことにする、です」


