言えば素直にバレましたかと言うので怒る気にはならない。
まったくとした感じで、彼は匂いをたどる。たどると言っても、前に進めば勝手に匂いは強くなる。
甘い匂い。砂糖菓子の類で。
「なんかどこかで嗅いだような……」
「紅茶の匂いが強いですね。ダージリン、アップルティー。お茶会でも開かれているようで」
解説する姫がやけに嬉しそうだった。
お茶会となれば、誰かがこの先におり、その誰かはこちらに好意的とは言えない。
「姫、迂回しましょう――って、行かないで下さいっ」
「少し骨休めをしましょうか。お茶会に混ぜてもらいましょう」
「んな、不用心な……。俺は反対です」
反対を言っても、姫はまっすぐに進む。安心しきっているらしいが、進むならば守るしかないとクロスも進む。


