姫様とウサ耳はえた金髪童顔



そうして“彼”は、今日も産まれながらの役柄(生きる意味)を遂行している。


――ただ、今回ばかりは違う。


懸命に、片割れたちに笑われないように果敢に生きる一つ首のケルベロス。


その“彼”の望みが叶う戦い。


もうすぐだ、もうすぐだった、もうすぐで――


“契約だ。そなたの望みを叶えよう”


“我が片割れを蘇らせてほしい”


その願いが叶うのだから。


生きてはいたが、寂しかった、虚しかった、独りは嫌だった。


三つ首のときを記憶しているから余計に悲しく――痛かったんだ。


泣いてもわめいても片割れたちはまた“真ん中”と呼んでくれないし、懸命に片割れたちの意志を継いでもやはり悲しかったのだ。