姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「にしても、なんでこんな場所に猫が。来る途中、動物も、虫さえも見なかったのに」


「この世界にいるのは、全てが役割を持つモノたちだけです。小さなオプション(生き物)を作るまでは手が及ばなかったのでしょうね」


「じゃあ、こんな猫が役割を……?」


「そうでしょうね。多分は、チェシャ猫さん。……チェシャ猫の役に普通の猫を持ってくるとは、かなり適当な物語ですね。もうしかしたら、眠りネズミはただのネズミで、三月ウサギもただのウサギかもしれません」


「だったら俺の役も、ウサギにしてほしかった……」


でなければ、こんなウサギ耳をさらすことはなかっただろうと心底思う。まあ、なったからには消すしかないとクロスは姫を守りながらまた進むわけだが。