しないのではなく、できなかったのだこの災厄は。
しかして、災厄に出来ないことというのが思いつかないわけだが。
「あなたに救えず、私に救える、か……」
「悩むことはない。そなたがよくやっていることだ。見ただけで分かる――いや、思うことはあるだろう。あの“真ん中”に」
「もと、三つ首だった“真ん中”……」
「余とアレにはある契約がある。余の望みを叶えれば、そなたの望みを叶えよう。とな。
余の望みは余興だ。楽しめればそれで良い。そうして肝心なのはあのケルベロスの望み。
契約したが、どうあっても余には余る願いだ。“亡くなったモノ”を蘇らせるのには千年の月日がかかる。
千年もの間、余があれに縛られるのは嫌で。あれも千年生きられるかも分からないからな」


