姫様とウサ耳はえた金髪童顔



喋らないラグナロク。今は口を閉じて、前髪から滴る液体にすら手で拭うことはしていなかった。


「で、だ。何が言いたいかと言うと。あなたが手を加えたのはこの場面だけ。ならば、あなたの“目的”はこれだけにあったのではないかと感じるんですよ。

ケルベロス。あなた、本当は私と“彼”を会わせるためだけに、こんなことを私たちにさせたのではないのですか。

長い旅路だった。大変でした。あなたの“娯楽に付き合う”のは」


「……、クッ」


「本当に最悪な方だ、あなたは。暇を持て余しているからといって、私たちを“役者”にするとは。

本来、あなたがしたいことは、“これ”だけだった。ケルベロスさんに会わせる、この場面。

だというのに、あなたはわざわざこの場面のために“ストーリーを作ってしまった”。自分が楽しむために、どう見つけたかは知りませんが、役者あってこそ成り立つこの世界を見てあなたは感じたことでしょう。

“誰かを歩かせたい”。果たして一体、その役者はどう動くのか。ボードゲームでも見つけて、駒を乗せて遊びたくなったように、あなたも“やりたくなった”。

そうして、駒が私たち姫様パーティー。あなたの本当の目的ついでに、ボードゲームにつき合わされた哀れな役者だ」