姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「理由……?んなの、帰るためだ」


『そうではない。我とてここにいるには理由があるが……。そなたが我と戦うには、我に挑む形では駄目なのだ』


「なに言ってか、ぜんぜん分かんないぞ」


『我は門番。故に、門の守護者であり、それのためでしか動けない。

我が初めて牙を剥くのは、門を通るものがいた時こそ。

我に挑むでなく、門を通るものとして我という障害を滅ぼせ。戦う相手として見るな、障害として我を殺せばいい。

形だけでいいのだ。それ以外の殺生は好まぬし……“右”と“左”との約束なんでな』


右と左。それが何を意味するかクロスは知らなかったが、そうしなければ戦えないんだとケルベロスの言うことに従う。


確かに今のケルベロスは、門の前にいる獣だ。


大聖堂の中に行くためには、どうあったって、ケルベロスは障害。排除しなければ進むことはできない。