「クロスは下がっていて下さい、危険です」
姫が、進んだのは。
「姫……、またあなたは……!」
自分を犠牲にしようとする、言いかけてクロスはやめた。
クロスとて彼女と同じことをしようとしている。あんな怪物を相手にするのだ、他ならぬ姫のために。
クロス自身のためでもあるが、姫という後押しがなければクロスは怪物となんか戦わない。
両者とも気持ちは同じだった。
“自分に任せて。あなたが傷つかないように”
「私ならば、すぐに決着がつきます」
「でも……っ、あんなのにあなたを近づけさせること自体が危険だ!」
我が行くと言うもの同士、平行線の話し合いかと思えば。
「ビルディ、それではゲームにならぬだろう」
第三者が無理やり平行線の話を追った。


