「……首」
ぽつりと出たのは理解したから。
肩部分の断面図を見て分かった。赤と黒に混じって、真ん中に一つ白いものがあった。
肉体の中にある白色と言えば骨。芯の役目たる骨が、断面図の真ん中にあるので理解する。
首が、あったんだ。
肩から真っ直ぐに伸びる骨はない。首骨なんだろう、あれは。断面図だってその言葉の通り“突き出たものを両断して”できる図面だ。
肩をえぐるのでは、あんな綺麗にすぱりと切れないだろう。
腐敗した部分は二つ。うなる首を真ん中とし、左右にぽんぽんとついていた感じだ。
もと三つ首。
それで犬ときた。
「紹介しよう。余の臣下、腐敗首の忠犬。一つ首の破綻した門番。だがしかして、腐敗を宿したまま生き続ける最強の獣」
あっけにとられているクロスに、開演を宣言するかのような主催者の声が響き。


