爆音に相応しいのは暴力。
野蛮、荒っぽさ。
破壊力、粉砕力。
『――――』
そうして月に叫ぶ雄叫び。
犬種の動物によくある、遠くまで響く遠吠え。
大聖堂の扉を破り、出てきたのは犬だった。おそらくは犬だ。
巨大すぎる。あの扉は、この犬のためにあったのかと思ったが――横幅が広く、扉だけでなく壁が砕けた。
狭い牢屋からやっと出られたという犬は、鎖で縛られていた。
後ろ足首。何と繋がっているかは知らないが、牢屋から出ようとするそいつを止めていた。
忌々しそうに尚も前に進む怪物。ガチャガチャと鎖がなる度に、大聖堂が崩壊の響きをあげる。
入り口など、あの怪物の出現のせいでボロボロだ。


