姫様とウサ耳はえた金髪童顔



最初からそこになかったかのように、ラグナロクごとテーブル、イスも一掃されて。


「ビルディ、取り引きをしようではないか」


最初から、ここにいたかのように――紅茶をすするラグナロクが、クロスたちの真横にいた。


うわっともろに素直に驚いたクロスと、いぶかしむようにラグナロクを見る姫。


「とりあえずは座れ」


イスがまた勝手に、座って下さいっとカタカタと動いた。


「結構です。お茶会などやる気などありませんから」


カタリ、と虚しい音を立ててイスが引っ込んだ。

「まあ良い。取り引きだ、ビルディ。余と勝負をしよう」


「最悪な話だ。私が?あなたと?それこそこの世界が白紙になってしまうのではないでしょうか」


「身も蓋もない話をするな。なあに、遊びをしようと言っている。ちょっとしたゲームをしよう。相容れぬ意見同士、どちらかが折れるまで話は平行線のままだ。

しかして、どちらも折れる気がない。話し合いも不可、ならば、残る手だては一つ。

勝ち負けありのゲームをし、敗者は勝者に屈服。なんでも一つだけ願いをきく。どうかえ?」