姫様とウサ耳はえた金髪童顔



勢い任せてクロスがそこの――もとい、ラグナロクに言い放った。


異質的な畏怖は、姫がラグナロクと会話している内に拭われた。


第一、畏怖する力を持っても。


「可愛らしく威勢いいウサギぞ。いいぞ、もっと話せ」


ラグナロクの性格は、それを他人を傷つけることに使用しない。


彼女にとって、人間とは遊び相手。自分が管理する世界に立った役者。そう割り切っているからこそ、彼女の力は今のところクロスたちに危害を与えない。


「クロス、落ち着いて下さい。とりあえず、あの人叩きのめせば、この物語(世界)は破綻します」


「ずいぶんと物騒なことだ、ビルディ。確かに、白ウサギの役柄を持つあやつが、女王たる余に刃向かえば……ふむ、物語をまた一から組み直さなければなるまい。

それはちと、余でも骨が折れるな。夢の中でも世界を作るというのはなかなかに難題。できればもうやりたくない、と言いたくなる苦労ぞ」