神様が人の皮をかぶっているよう。いくら人間に見えても、内にある“人外の気配”は隠しきれるものじゃない。
知らずと、クロスの手は剣の柄に。防衛本能がフルに働いたのは、彼女を要注意人物とみなし。
「クロス、やめなさい。死にたいのですか」
待ったをした姫で、クロスの推測は確信になった。
姫に待ったをされて、剣から手を離したものの――女王への敵意は消えない。
最初は姫だけ見ていた蒼いつり目は、愉快そうにクロスに向けられた。
「ほほ、ひどい言われようだなぁ。ビルディ、そなたの中の余は、それほど危険かえ?」
「“世界の終焉たる災厄”が、危険なはずがないでしょう。ラグナロク、言っておきますが、クロスに何かするようならば、私とて黙っていませんよ」


