姫様とウサ耳はえた金髪童顔



普通に驚愕。普通に圧巻。普通に感動。


ついた目的地は、その感情が何の迷いもなく溢れ出す建造物だった。


城というよりは、やはり大聖堂に近い建物だった。


入り口が大きすぎる。城みたく細々と部屋割りがあるわけじゃなく、この建物の中身は教会のように一つのホールがあるのだろう。


教会以上に立派に見えたから大聖堂。


入り口だけで中身まで豪華だと分かるほどに、その玄関は壮大な扉だった。


天国への入り口。神々のみが通ることを許されるような入り口の横に。



「やっと来たか、余は待ちくたびれたぞ。“全人類の猛毒”よ」


相応しい人物が、クロスたちを迎えていた。


出迎えたと言っても、その人物は座り、紅茶をすすっていた。


こじんまりとした一人ティータイムでもしていたか、丸テーブルの上にはクッキーが乗った皿まであった。