「パディロー」


姫とやるしりとりは、疑問ばかりだった。


「パディローって、なんです」


「えっ!」


「いや、そんな『なんで知らないんですか!』みたいなリアクションされても……」


「今流行りの言葉です。子供たちがよくやっているでしょう?手綱を振り回して、『パディローっ』て叫び回るアレです」


「カウボーイの『ハイヨー』の進化系かなんかですか、それ」


「ああ、クロスは街の子に嫌われて、仲間に入れてもらえないんですねぇ。ロードですら、この前満面の笑みで『パディローっ』と叫んでいたのに」


「ちょ、あいつがですか!う、わ、引きますね、あのムッツリが、パディロー……、あ、次、ロードで」


「ドですね、ド……ドア」


「やっと普通なのでましたね。ア……ア……アホロード」