(Ⅴ)


紫のバラを頼りに、青空の下進む姫様パーティーは。


「りんご」


「ゴルバチョフ」


「ごる……って、姫……。ふ、ふくろう」


「ウニュラー」


「ラ……、姫、本当にそれ言葉としてあるのですか」


「おやおやぁ、クロスは知らないのですか?今時、当たり前のことですよ。知らないだなんて、遅れてますねー。子供たちにバカにされますよ」


「はっ、マジですか……あ、いや、知ってますっ。ウニュラーですよね、ラ、ラ、ラッパ」


二人はしりとりをしていた。


歩きながらのしりとり、こんなことになったのも、先ほどのことがあったから。


気まずく重い雰囲気。これではいけないと、姫が和やかムードにするためにしりとりを考案したのだが。