姫様とウサ耳はえた金髪童顔



約束。何かと思ったが、口を聞かないという部分で思い出す。


「な、だって仕方がないじゃないですかっ。姫が危険にさらされたんだから、当然でていかなきゃ」


「………」


「わ、分かって下さい!騎士としてあなたを守りたい一心で俺は……っ」


振り向かない姫に対して、クロスは自ら彼女の前に出た。


無表情な彼女の顔。自分を見るなりに、姫はまたそっぽを向く。


「騎士ならば、主君(私)の命令をきくのが当たり前じゃないでしょうか。あなたは三回も、私の命令を無視した。

出てきてはいけない。剣を収めなさい。変な気を起こさない。

全部です、全部。私の言うことを聞かなかったあなたが、“その程度の痛み”ですんだことをよく己が身で味わいなさい」