姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「いや、すぐに行ってあげて下さいな。彼女さん今、怪我をして動けない状態ですよ」


「怪我だって……!」


男の焦った表情は初めて見るものだった。彼女に関しての話が持ち上がると、どうにも男は“人間らしい感情”を持つらしい。


「怪我って、なんでっ」


「落ち着いて下さい。私たちが見つけたおりに手当てはしておきました。足をくじき、すりむいたようなのですが。くじいたところが悪く、今もきっと森の中で動けずにいます」


「そん、な……」


「すぐに近くのどこか安静にできる場所に、私たちが運ぼうとしたのですが。彼女さん、言うんです。『あなたたちに迷惑はかけられないし、このままでいいんです。私には、頼れる素敵な彼氏がいるから』」


その彼女さんになりきっているのか、セリフに間を置いた姫は。