姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「なん、で……何でだよ、おかしいぞ、お前!何もしていない彼女を、女に銃向けて人質にとるなんてっ。俺はそんなことされなくても、お前と正々堂々勝負してやる!

男だったら、生きている人間なら、嫌いでもないただの女に銃をつきつけんじゃ――」


銃声。
耳によく響いたのは――実際に、クロスの耳を“横切った”のだから。


クロスに向けられた銃の口からは、微かに煙があがっていた。


「喋るなと言ったんだけどな、エセウサギ。それにずいぶんと面白いことを言ってくれる。

俺の意見を言わせるとね。殺す相手に男も女もないし、自分も他人もない。だって、みんな『同じモノ』じゃないか。

だから俺はこの女(ひと)を殺すのに、何のためらいもないし。君には、ああ、そうだな。『この女を殺されたくないなら、自分を殺して』と言えるんだよ」