「大きな誤解だよ、アリスさん。発想が違う。アリスさんの言うとおりに彼女にはウサ耳がついていた。ちょうどいい具合に、そこの彼と同じ白い耳が――」
栂の目が細められる。
無表情になり、微かに震えたようで。
「妬ましい、彼女と同じモノを持っているだなんて。妬ましくて、嫉妬で狂いそうだ。
彼女を一番に愛するのは俺。なのに赤の他人が、彼女とお揃いのモノを俺の前で晒す。
到底、許されることじゃない。俺以外の誰かが彼女に触れるだけでもイラつくのに、知らない誰かが――いや、羽虫の分際で彼女と同じ立ち位置にいるのがなんて汚らわしいことか……!」
早口で話すおり、はじけたように言葉がはねて。
「殺したい、ああ、殺したい!彼女に群がる羽虫同様に駆除したい。汚い存在のくせして、俺にない彼女とのお揃いを持つだなんて、嫉妬の対象だ。
彼女の全ては俺のモノだ!だというのに、彼女の一部と同じモノを持つ奴がうろうろとしやがって……!」


