姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「余計に分かりませんね。クロス――あの白ウサギの名前ですが、彼はあなたの思惑通りに出てきた。これであなたの目的は達成されたと思いますが。

念のために言えば、彼はあなたに危害を加えるために隠れていたわけではない。そうして今も。あなたが何もしないならば、彼も何もしないでしょう」


「その話が本当なら、俺も無益な殺生をせずにいられたよ。――でもね、アレが出てきた瞬間に、俺の目的が変わった」


二人がやり取りしている間に、クロスが痺れをきらす。――ころに、栂はクロスにも拳銃を向けた。


また二丁目かよ、とクロスが歯を鳴らす。


出すタイミングといい、人間を知り尽くした悪魔だった。


銃を向けられて怯えたクロスではない。

アダム戦のときも思ったこと――二丁を同時に打てば必ず、“どちらか”は狙いを外すものだ。


この場合、そのどちらかが姫になる。額に銃口を突きつけられては向かうクロスよりも姫が危険だ。