姫様とウサ耳はえた金髪童顔



淡々と語られたことは、姫の予想だにしていなかったことだ。


今まで会ってきたものたちは、この世界を夢だとか、現実じゃないとかでまとめていたというのに。この男は“知っていて”、この世界(舞台)に立っている。


訳も分からない世界に投げ出されて混乱せず、これも現実だと受け入れたあたり、人間の思考ではないと思った。


例えば、クロス。彼は姫からこの世界の真相を聞くまで混乱し、受け入れてなどいなかった。


例えば、アダム。彼は便利な夢だと、持ち前のおおざっぱさから『いつかは覚める』と気長にこの世界でくつろいでいる。


現実と夢の境界線がない作りものの世界で、この世界がどういうものなのかを知り尽くし、あえてそれすらも呑み込む許容を彼は持っていた。