姫様とウサ耳はえた金髪童顔



「いけませんよ。何もしていないバラを切るだなんて。さっきの子たちでさえ、茂みの根っこごと引き抜き、どこかに植え替えするために荷台に乗せていたのですから」


見習いましょう、とダメだしをされたのでクロスは頷くしかなかった。


にしても、迷うなと途方にくれる。


慣れたものならば、バラの色を目印として進んでいるんだろうが、初めて通るクロスたちにそんな真似はできない。


せいぜい同じ道をぐるぐる回らない程度の努力をしているだけだろう。


そうして、歩き続けた結果――ある変化があった。


物音。がっさがっさと、先ほどの少年たちでも聞けた音は、茂みを荷台に移す作業音。


また誰かいるのだろう。抜き足差し足で、警戒しながら進めば、曲がり角の向こうに一人男がいた。