先生との距離が縮んだ気がした。 『――夏樹先生、夏樹先生、至急職員室までお越しください――』 私と先生を邪魔する校内放送。 「ごめんな、礼。俺行かないと…」 まだ先生は私を礼って呼んでくれる。 それが嬉しいから、それ以上何も言えないよ。 「いいよ!行って来て。」 先生はありがとうって言って小走りで職員室へ向かった。 一人になった私はぶらぶらと外を歩くことにした。