「おっ、悪いな。」

実家に帰省する俺を最寄りの駅まで迎えに来てくれた妹の車へこの身を荷物のように乱暴に突っ込む。

季節は秋。

昼間の暖かさと夜の肌寒さが存在する一日を過ごした後。

俺は大した理由もなく仕事を終えてから電車に二時間揺られて帰ってきた。

車内から出た際にまず感じる地元の空気の冷たさは都会の生活とはまた違うものがある。

町の明るさも落ち着いている様に見える。

そう感じる俺は都会の生活は不向きであると思う。