泥棒は嘘吐きのはじまり



なぜか愛海は、はっとする。
ふと考えついたように、愛海は言い放つ。

「私は・・・・・・―――――」



続きはいらない。どんな答えであっても受け付けないだろう。
俺は言葉さえ聞く気はない。


きみは意地悪だと思うだろう。それでもいい。


きみがそうやって、靴ひもを結ぶかどうかを確かめたかった、僅かな時間を紡ぐかのように、何を待つかのように、ただそれだけを知っておきたかった。



きみもそうやって、俺を確かめていたんだろう?