だけど、受け取った愛情は、二度と返さずに心に貯金をする。
絶対に離さずに、無理矢理奪い取ろうとするやつは、おそらく蹴落とすだろう。
そして厳重に警備して、警戒心だけが高なる。
なんともせこい人間だろうか。
嘘で手に入れた愛さえ、俺にとっては立派な賞賛となった。
「はーっ、おもしろかった!」
大口を開けていた彼らは満足げに笑った。なんとキラキラした笑顔だろうか。
ひとしきりの笑いの後にはいつも決まって良い沈黙が訪れる。
俺はそれを一生懸命に余韻にひたる時間に消化した。
さぁ、宴もたけなわ。そろそろ解散だ。
「じゃあ、そろそろいくね」
1人が別れを告げると、また1人、また1人と席を外し俺のもとから去ってゆく。
「また話聞かせてねー」
最後の1人が俺に手をふると、顔がひっそりと緩んだ。


