△△局はカラーバーの背景に、白地のテロップ欄を作り、黒字でアナログ放送が終了し地上デジタル放送に切り替わったという文字を流していた。


男はどの局も完全に映像を映さなくなるまで、テレビをつけておこうと思った。

一時間、二時間と経つにつれ、砂嵐のテレビ局が増えてきた。


三時間が経った頃、どのテレビ局もようやく砂嵐となった。


男は満足して、テレビの電源を消そうとソファから立ち上がった。


そして、男の指がテレビの電源に触れるか触れないかの瞬間に、事態は急変した。